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死の国民生存適正診断を生き残れ!

ミッションの流れ
MISSIONー1
「ブリーフィング」
CLOVER/プレッシャーイベント企画室のホラーイベントへようこそ!まずは説明を良く聞いてミッションの内容をいち早く理解しましょう!ここで自分なりの作戦をたて、生き残るための知恵を絞ってください。
MISSIONー2
「ミッション開始」
いよいよミッションの開始です。問題を見つけて、答えを考えましょう。問題番号と、解答は終わるまで忘れないように!ここでのミッションの成否によって、あなたが、生き残れる素質のある人間かを決めます。もちろんミッション中には凶暴なゾンビが解き放たれます。奴らは目が悪いため、ライトをつけなければ襲ってはこないが、問題は見つけられない・・・・。あなたのセンスが問われます!
MISSIONー3
「謎の先住者」
出口が見えるところまで来たときに、手錠と鎖で繋がれた人間が・・・・。彼/彼女はいったい何者なのか?ゾンビとの関係は?どうすれば助けられるのか?良く話を聞きましょう!繋がれている手錠のカギがきっとどこかにあるのかもしれないが・・・?
MISSIONーLAST
「THE END」
ここまでどういう選択をしたのか、ミッションを達成したのかできなかったのか、あなたが辿りついた結末は一体なにか。最後に明らかになります。マルチエンディングの為、常に同じ終わり方とは限りません。最後の最後まで見届けて、受け入れて下さい。どうか、最高のグッドエンディングとなることをお祈りしています。

注意事項

 

 

*恐怖感を煽る演出があります。あらかじめご承知の上で参加下さい。

 

 

*キャストに対する暴力行為は禁止です。また、設備への損壊行為もおやめください。

 

 

*国民生存適正検査はフィクションです。公的な証明ではありません。

 

 

*演出上、ゾンビやキャストとの接触する可能性があります。予めご了承下さい。

 

 

*世界観に入りこんで頂きますとより楽しめます。

下記のプロローグストーリーをご覧いただけますと幸いです。

 

 

 

 

 

ゾンビデスメディカルプロローグストーリー

 

誰か助けて下さい。この異常な世界から。私を。

 

新日本国治安維持衛生法。

この国はこの法律が支配していると言って良い。10年前のゾンビアウトブレイク。街中が一晩にして地獄と化し、社会は根底から崩壊した。

 

私はその時まだ、小学生だった。

それは突然起こった。集団登校中、友達と喋りながら横断歩道を渡ろうとした時、いつも旗を持って私達に挨拶をしてくれるおばさんがいた。同じクラスの真希ちゃんのママだ。

私の誕生日の日にクッキーを焼いてくれたとても優しいお母さんだった。

 

彼女は私の目の前で、友達を頭から食べ始めていた。

 

そこからの記憶はいつも思い出せない。

どこをどう走り、どう逃げたのか。

そもそも、食べられている友達を前にして、私は何をしていたのか。何を思ったのか。怖かったのか。悲しかったのか。それとも、私では無い事に安堵していたのか。

思い出せない。

全ては白くぼんやりしている。唯一激しく火災を起こしていた向かいの家の鮮やかなオレンジの火だけが、私の記憶に色を添えている。

 

気づいた時、私は迷彩服を着た人たちのいるとても大きなテントの中で横たわっていた。

そこは酷く騒がしい所で、人の出入りが絶えない所だった。

今から考えれば、機能を失った世界の中で、ただひとつ残った秩序ある環境をその人達は守ろうと必死だったのだと思う。非常事態がどうのとか、経済危機が何とかとか、色々喋っていた。

でもその時の私が考えていた事と言えば、自分はこの世界で、一人ぼっちになってしまった。友達が襲われているのに、逃げ出した。卑怯な人間。全部罰なんだ。お父さん、お母さん、お兄ちゃんが帰って来ないのも、友達を失ったのも、優しかったおばさんが変わり果てていたのも、全て自分のせい。良い子じゃ無かったから?きっとそう。全部全部全部全部全部全部全部自分のせい......

 

「彼ら」との戦いはその後2年間も続いた。いくつもの町が燃え、多くの悲劇が生まれた。一家全滅。珍しいことでは無かった。だから私は特別でも何でもなかった。提供された小さな仮設住宅で向かいの家のおばさんと暮らした。彼女は、あの時パートの仕事に出ていた。夫と、小さな息子がいたはずだ。感染者に襲われながらもやっとの思いで帰った時には、帰るべき家は灰になっていた。私と二人、時が止まったような暮らしを2年間過ごした。諦めきれなかったのだと思う。

2年後、製薬会社が提供してくれた大きな施設に入居が決まった。引っ越しの日の朝、彼女はベランダで首を吊っていた。彼女の家族は戻らなかった。そして私の家族も。


 

その後20を迎えた私は、看護師を目指した。

こんな私でも何か人の役に立てるのではないかと思っていた。病院で働き始めた私に、ある製薬会社から誘いが来た。ウイルスを克服するワクチンの新開発。これまでの物は単にウイルスに対抗するだけのもの。新薬さえ開発出来れば、二度と感染するリスクは無くなり人類はもうゾンビに怯える必要はなくなる、しかし開発には危険が伴うため、誰も協力に名乗り出てくれない。ぜひ協力してくれないだろうか・・・?営業の男はそう言っていた。

私はその製薬会社に恩があった。エバーラスティング社。私のような災害孤児を引き取り世話をしてくれたのは彼らだった。そこの社長自身も、災害孤児となった女の子を引き取り養子にした人格者という事で世間からもてはやされていた。

 

これは啓示だ。そう思った。友達を見捨て、家族を見捨て、世界を見捨て続けた私に訪れた贖罪の機会。

開発協力といっても私がやった事といえば、注射を打たれた程度。

実験室で2週間様子を見て、すぐに家に帰れる。


 

そして、いま私はこの実験室に17か月いる。

確かに人類はこのウイルスを克服するのかもしれない。

2か月目のある日、実験室に突如感染者が放たれた。

10年前のあの日の悪夢が蘇る。私は叫んだ、助けて!助けて!殺される。

だが、ガラス越しの彼らは黙ってみているだけで、それ以上の興味を持たないようだった。

理由はすぐにわかった。ゾンビはまるで私がいない様なそぶりで行動する。

 

本当は気づいていた。すでに私の顔の半分は彼らと一緒だ。

確かにこうなれば人類はもう感染に怯える必要などないのだろう。体はどんどんウイルスに侵され続ける、だが私の頭ははっきりとしたままだ。

そして今はもうしゃべることも難しくなってきた。でも依然として私の中の人間は死ぬことはない。

一体死とは何なのか。感染者は確かに生きている。でももう理性のない彼らはすでに生きた人間ではない。では私は?体はどんどん腐り、朽ち果てていくのに最後まで意識を保ち続ける私は、いったいどちらなのだろう。

これが運命なのか。どうしてこうなってしまったのだろう。友達を見捨てた罰?

これまでのうのうと生きてきた罰?

 

私は、ある実験に参加されられる。治安維持衛生法、第9条生存適格検査の義務。 ゾンビから逃げる術をもった国民しかこの社会には必要が無い。人間はたくましい。どんな状況になっても必ず最善を尽くし進むべき道を見つけ出す。

私は必要な犠牲。人の心と、思考を持ったままの私は、他人からどう見られるんだろう。怖がられるのか、憎まれるのか。そして何より私の中のウイルスは人間に対してどう反応するのか?繁殖はすべての生命に与えられた宿命だ。生存競争。2つを併せ持ってしまった私は一体どうなるのだろうか。

もう人としての生活は難しいかもしれない。

でもウイルスの奴隷などでは決してない。

 

わからないわからないわからない。

誰か助けて。

 

誰か助けて下さい。

 

私は一体何者なのか?

世界はこれからどうなるのか?

誰か教えて下さい。

 

どうか、どうかお願い致します、、、

 

まだ、私が人間だと思えるうちに......


 

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3月7日、エバーラスティング社所有の幕張研究所第六感染対策棟の実験室で発見された、恐らく被験者と思われる者の手記。対象者はカルテによればステージ4の感染進行中。現在行方不明。今回の任意捜査により、最先端技術情報流出の決定的な証拠は掴めず。しかし、むしろそれよりも更に憂慮すべき事態が進行している可能性有り。追加の調査が必要と思われる。

公安庁 特別捜査本部





ゾンビデスメディカルプロローグストーリー終

 

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